いぼの自然治癒 | KM新宿クリニック

最新式レーザー治療で、ほくろやいぼの除去がメスを使用せず簡単に取り除くことが可能になりました。

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いぼの自然治癒

2012-04-23

たまに症例などで経験することがあるのですが、いぼが自然に治癒する。
つまり消えてしまうことがあります。
我々皮膚科医が診る尋常性いぼ(つまり、一般的に手足や顔にできるイボ)は大変面白い皮膚病で、大変治りにくいかと思えば1日で消えてしまったり、一度治っても何度も何度も再発する場合があります。
しかし、殆どは治ると再発することがありません。
このような尋常性いぼは、ヒトパピローマウイルス(HPV)が皮膚に存在することにより、できるのですが、このHPVに対して免疫系がいぼウイルスに対する免疫を作り、免疫が作られることがこの自然治癒の原因ではないかと考えられています。
例えば、昔からいぼとりのお呪いをしたり、いぼとり地蔵さんに祈願して熱心に祈るといぼが治るという事実があるそうですが、これも呪文やお祈りによって視床下部から大量の神経ペプチドが分泌され、免疫系に働いた結果だと考えられます。しかしこれは、医師として伝染性いぼの治療を自然治癒力・心の力・神仏の力に任せることを奨めているのではありません。

やはり伝染性いぼの治療で最も効果のあるのは現代医療の力です。また、美容外科ではほくろやいぼを外科的な手術で除去することができます。いぼの除去は切除して縫合する場合と、電気凝固法(電気で蒸散して取り除く方法)とで行う場合とがあります。また、電気ではなく液体窒素などでいぼを凝固されることもありますが、何度も通院する必要があることが多いため、電気凝固法で行っている医院が多いように聞いています。電気凝固法の場合、まず局所麻酔を使用し、高周波で蒸散して取り除く術式ですが、治療後の通院の必要もなく、通常は翌日から化粧も可能ですので、化粧で隠すこともできます。

しかし、手術や美容外科に対して抵抗がある人は、最寄りの皮膚科の先生に相談することをお勧めしますが、自宅でも、いぼのケアをすることは可能です。市販されているサリチル酸の塗り薬には皮膚の角質を軟化させる角質軟化溶解作用があり、液剤を患部(イボ・タコ・ウオノメ)に直接塗布すると、サリチル酸の作用により皮膚角質の腐食が起こり、いぼがとれることがあるようですが、そのような市販薬で素人治療するのではなく、早めに専門医のところら行って御相談されることをお勧めします。

いずれにしても、できてしまったいぼは、早めに治療を施したほうが、賢明です。また、いぼができないように、日頃から予防をしていくことも大事ですね。